風立ちぬ 小説 感想

/ 31.10.2020 / Naoko

私は森を歩きながら二人の境遇を元にした小説を構想します。 それは病身の娘を男が献身的に介護し、やがて娘がそれに感謝しながら死んでいくというものでした。 そして改めて彼女の死という結末が待ち受けていることに気付いた私は恐怖と羞恥とに襲われ、今の生活は独りよがりなものではないかと考えます。. ほんとうに久しぶりの再読。ストーリーをまったく記憶していなかったので、とても新鮮な気持ちで読めた。いいことなのか悪いことなのかは、正直よくわからない。  表題作2作はいずれも「小説を書く小説」のヴァリエーションだが、語りが織り上げる時間の質が相当に違う。「美しい村」という小説をまさに書きつつある「僕」の手記として展開する「美しい村」は、複数の時間を入れ子状に操作しながら、自らの小説の構想が裏切られていく語り手「私」の位置が、メタレベルからオブジェクトレベル、観察者から1人の登場人物へと引き下げられてしまう様子を描き、「風立ちぬ」では、死に近づきつつある節子と「僕」の時間を語りのレベルで押しとどめ、この哀惜すべき時間をいつまでも手もとに置き続けようとする実験が企てられている。  堀のテクストをメロドラマ批判として読み直すとき、こうした語りのレベルの実験精神をどう位置づけていくかが問題となる。個人的にはいままであまり重視してこなかった書き手だが、少し考えてみたくなったのであった。.

日本文学全集の端本で読んだ。「美しい村」は昭和8年 、「風立ちぬ」は昭和 年の作である。満州事変は年であるから、戦争の暗いニュースが作者の掘辰雄の耳にも入っていたろうが、これらの作品にはこうした戦争の影はなく、静かな内面世界が書かれている。サナトリウム文学の「風立ちぬ」だが、基本的には婚約者を結核でなくした男の話である。節子といっしょに「わたし」は山奥のサナトリウムで「普通の人がもう行き止まりだと信じているところから始まる」「風変わりな愛の生活」をはじめる。「わたし」は自分達の生活を形あるものにしようと作品を書き出すのであるが、どう結末をつけようか、結末をつけたくないと思いながら、そうした生活に後ろめたさも感じている。自分のわがままで節子をここまで連れてきたのではないかと。この辺りは芥川の「地獄変」を思い出した。しかし、節子と「わたし」の間には、互いの眼を通して周りをみるような魂が溶け合うような無言のコミュニケーションがある。節子の死は直接には書かれておらず、節子が「やっぱり帰りたい」ともらす所で一旦終わり、後は手記の形で続いていく。「風立ちぬ、いざ生めやも」というヴァレリーの句は、平穏な人生に一旦風が吹いて、それまでとはちがった感覚で実感できるようになる命というものを表現していると思う。.

美しい村 とても情景豊かでうつくしい作品。フーガから連想して出来上がったそうですが、音楽的な雰囲気がとても綺麗。日本の村とは思えない柔らかさを感じた。 たまにこういう小説を読んだらすごく心によい気がします。 風立ちぬ サナトリウム文学が読みたくなったので再読。必然的に死の空気、それも結核という病気が連想させるねっとりとはしていないのにどんどん細く儚くなってポキっと折れてしまいそうな死の空気が充満している。静かでとてもうつくしい。単調だが幸せだと二人が感じている日常とサナトリウム周辺の自然を描きながら、生と死を感じさせる文章が読んでいてとても心地よく、しかし悲しかった。 二人の間に存在している決定的な愛情よりも、堀辰雄が描きたかった死についてのほうが深く印象に残った。特に終章の死のかげの谷は語感と状況と季節が絡み合って幕引きに相応しいそこはかとない寂しさを感じさせる。 当たり前のことですが、福永の文章を読んでいるときと似たような感覚に陥った。雰囲気を楽しみながら染み入るような読書ができる。.

カテゴリ : 年の小説 堀辰雄の小説 日本の恋愛小説 医療機関を舞台とした小説 闘病を題材とした小説 昭和戦前時代の日本を舞台とした作品 軽井沢を舞台とした作品 改造 雑誌 文藝春秋 雑誌 新潮. 外国文学 (1,). ページの移動 今後このメッセージを表示しない.

宮崎駿の映画『風立ちぬ』が公開されていて、なかなか評判が良いみたいなので、行ってみようかと思い、その前に読むことにした。 飛行機の話かと思っていたのだけど、違うのね…。 「美しい村」と「風立ちぬ」の二つの趣は全く違って感じられて、小説としての構成からもリズムからも、曲のように感じることができた。 時の流れや、情景の美しさ、そして、直接的な表現を避けた物語の進行と終末に、心地よい余韻を覚えた。 また何度読んでも楽しめると思う。 映画はどうだろうか。 【内容(amazonより)】 風のように去ってゆく時の流れの裡に、人間の実体を捉えた「風立ちぬ」は、生きることよりは死ぬことの意味を問い、同時に死を越えて生きることの意味をも問うている。バッハの遁走曲 フ-ガ に思いついたという「美しい村」は、軽井沢でひとり暮しをしながら物語を構想中の若い小説家の見聞と、彼が出会った少女の面影を、音楽的に構成した傑作。ともに、堀辰雄の中期を代表する作品である。 【目次】 美しい村 ・序曲 ・美しい村 ・夏 ・暗い道 風立ちぬ ・序曲 ・春 ・風立ちぬ ・冬 ・死のかげの谷 宮崎駿の映画「風立ちぬ」を見て、原作に興味を持った。 いくつかのポイントは原作通りであり、例えば女性の名前は原作は節子で、映画は菜穂子なのだが、堀辰雄の別の作品で「菜穂子」というのがあったりと、なかなかまるっきり原作通りではないのがわかった そして原作自体は、自分は今までに読んだことのないタイプの小説だった。 これはこれでなかなか。.

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男性コミック (30,). ノベライズ (1,). 辞典 (). 堀辰雄 〜 昭和初期に活躍した作家。 「美しい村」 他人のリアルさを求めていない、自我が確立されていない思春期の感受性を、非常に繊細に描いていると感じた。だからこそ、これを読むのは今ではなかった、と残念におもいます。リアルな他人とどう向き合うかというのが青年期の課題であって、今のわたしは思春期の課題を多分に残しているところもありつつそれが主題ではなくなってしまったとおもう、ああほんと、中高生で読むべきでした。ずいぶん福永武彦を彷彿とさせる繊細な美しい文章…とおもったら、堀辰雄は福永武彦の師なんですね。なるほど。 「風立ちぬ」 〜37 サナトリウム文学。福永武彦の「草の花」が浮かぶが、あれとは主題が異なる。「草の花」は純粋な孤独が主題であり、「風立ちぬ」は孤独よりは幸福の記憶、それから自分のなかで捉えられる他者と現実の差異、その差異の曖昧さについての物語であると感じました。堀辰雄の物語は自意識の問題が非常に強いように思える。10代のころ 現代アメリカ文学を中心的に読んでいたこともあり、戦前・戦後の日本文学が持つこの感じに面食らう時もあって、主題の現れ方で(わたしも求める主題であったとしても)受け止めきれなかったりして、すこし残念。.

昭和初期のこれぞ純文学~ってかんじのお話。 文体が素晴らしいとか、情景の表現力がいいとか そういう方面で感動すればいいのだろうか。 私には面白さのポイントが分からず、 読後3日くらいで内容全部忘れました。. 国内小説一般 (12,).

「風立ちぬ」読書感想文の書き方【例文3作】

目次 1 『風立ちぬ』詳細 1. 学生時代、格好つけて買ったくせにほったらかしてあった一冊。 宮崎映画を観るために読んだ。 あーー、本当に…私は苦手だ。 丁寧な心理描写、美しい情景描写。 すばらしいのだろうが、あ、飽きる… 私はやはり古典を愛する女だわ。 ということで、無理やり読みきった。 映画は面白かったです。. 日本文学 (4,). それから1年後、私は三年半ぶりに節子と出会った村へとやって来て、山小屋を借りて独り暮らしを始めました。 ここで夏を過ごす外国人達は「幸福の谷」と呼んでいるようですが、こんな寂しい谷は私に言わせれば死のかげの谷でした。.

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